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小説の、小説による、小説のためのブログの別館です。本当にブログらしい、ブログです。
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「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
 ふたりは、揺れるバスの中、互いに向き合った。視線は、互いを逃すまいとしている。
「お嬢ちゃん、座らないと危ないよ」
「え?はい ―――」
そんな緊張状態を和らげたのは、一人の老婆だった。


 これは、私が書いている小説の一節です。39歳の夫人と10歳の少女の邂逅の場面ですが、非常に、緊迫した場面です。次の瞬間、それを和らげる存在が出現します。それが、この老婆ですが、この人、芝居で言うなら、単なるチョイ役なんです。
 
 それに比べると、前者の二人は、小説の中でも、主人公に相当な影響を与える重要な役です。しかし、この通りすがりのような老婆の、ふとした行動が大切なのです。
小説や芝居でも、スパイスと同じような役割をすると思います。
スパイスは、少量で、最高の効果を示します。
 
 これは、現実に置き換えても同じだと思います。もしかして、長い一生の内で、数秒ほどの出会いしかない。しかし、それがその人に、絶大な影響を与える。もしかして、その時は、気づかないかもしれないけれど・・・・・・・・・・。

 この世に、偶然などと言うものはない。
 それが私の信条のひとつです。
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無題
どうしても実生活、というか自身の人生にあてはめて考えてしまうのですが、何かが大きく変わるとき、そこには「なぜあなたが」という第三者の力が加わっています。最初は偶然として受け入れていました。少し知恵をつけてからは、偶然に意味を与えているのは自分だ、と考えるようになりました。そして、現状の末期的な生活をおくるようになってからは、人智を越えた不可思議な影響力を実感するに至っています。
後悔を他人に悟られないための、悲しい強がりに聞えるかもしれません。あるいは、自分が終わっていることに気づかない、滑稽な楽観的思考と分析されるかもしれません。
しかし、なによりも今自分がこうして「まだ」生きているという事実こそが、世界と自分との見えない繋がりを意識させます。
錦鯉太郎 URL 2009/02/24(Tue)08:58:20 編集
コメント、ありがとうございます。
 そうですね、今、特に、それを感じるのは、小説を書くときでしょうか。それをしているとき、世界とつながっていることを感じます。
ueno URL 2009/02/24(Tue)20:28:08 編集
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