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小説の、小説による、小説のためのブログの別館です。本当にブログらしい、ブログです。
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  人間の歴史などというものは、とても一個人の意思や努力などが、通用する相手ではあるまい。
 歴史などと言えば、大袈裟だという誹りを受けるかもしれないが、一個人の運命が複雑にからまって、多数の運命を構成し、やがて、それは歴史と呼ばれるものになる。巨大な歴史の歯車のアナロジーを、一個人に見ることができると言っても、あながち嘘ではあるまい。


いつものように、今日書いた小説から。
これは、私の思想の根源にあるものですね。まるで、他人事みたいですが、それも恒例のことです。
 最初のセンテンスで、歴史を運命と言い換えても、意味の変化はないと思われます。早い話、人間に自由意思などというものは、ないということです。
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 しかし、そんなことは茉莉にとっては無意味である。単に、姉によって理不尽な支配を受けてきたとしか思えない。今、目の前に、あれほど優越を示していた姉が、無残にも這い蹲っている。いまや、自分の思うがままに動く人形でしかない。
  このことは、少女に一種の快楽を与えている。奴隷を所有するということは、世界最高の快楽を得る反面、想像しがたい重荷を背負うことにも通じるのだ。
 それは、少女が今まで感じたことのない感情である。しかし、それはわずか9歳の少女にとって、劇薬でしかない。先ほど描いた、姉によって支配を受けていたなどという意識があったわけではない。ただ、意識しない場所で怪物のように、蠢いているぶん、残酷さも容易にK点を超えてしまう。



今日書いた小説から。
 いつものことながら、思う。一体、文章とは何処から出てくるのだろう? 本当に不思議なことだ。
 いつも自分が書いた文章から教えられる。とても不思議な感覚だ。これは小説を書かない人にはわからないことだろう。
 今日は奴隷について、習った。

 シュシュシュという音が、この薄暗い空間に響く。何か、硬い者どうしを擦り合わせる音だ。
 何処か孤独を思わせる音。例えるならば、巨大かつ堅牢な石たちに囲まれた中世の牢獄。その中では、白髪白髭の老人が、何のおまじないか、石と石を擦り合わせている。惨めなことに、この行為だけが、彼の世界に対する働きかけだとでも言うのだろうか。
 
 何処か、ここでない世界を、うつろな目で見やりながら、からくり人形のように、両手を互いに動かしている。石が擦り合うのも恣意的なことでなしに、偶然のようにすら思える。それほどに、その音は、生身の人間が持つ意識というものを感じさせないのだ。
 
 何度この単調な行為を繰り返してきたのであろう。何時、どんな理由で、ここに連れてこられ、閉じこめられたのか、老人は、今となっては憶えていない。ただ、単調で陰鬱な時間が過ぎていくだけだ。



 今日、書いた小説から。
もっと言い表現はないかと思ったが、これが限界だった。
いまの精神状態を表しているのだろうか?
 西宮由加里は、ふと窓の外を見た。この病室は地上6階である。
 彼女がかつて読んだ『完全自殺マニュアル』によれば、「確実に死ぬためには、最低、10階までは登るべきだ」と書いてあった。
 古本屋でたまたま見つけたのだが、すぐに放り出してしまったことを憶えている。そのあまりにリアルさに怖れを為したのである。
 ただし、ここでいうリアルさとは、自殺の過程や手段が克明だったということではない。いま、彼女がおかれている状況が、端的に、それを物語っているのだ。すなわち、動機という側面において、刹那的なリアルさを感じざるを得なかったのである。




今日書いた小説から。
 まさか、ここであの本が出てくるとは思いませんでした。小説を書くと言うことは、まさに、思いもしなかった自分と出会うということなのですね。



 由加里は全身を目にして、蟻の一匹、一匹を確認する。それらが登ってくるオゾマシイ感触は、筆舌に尽くしがたい。早く、この状況から逃げ出したい。そのためなら、何でもする。仮に目の前に幼気な子犬がいたとする。そして、拳銃が目の前にあるとする。もしも、唯一の望みが叶うならば、その自由な右手で、子犬を撃ち抜くことも厭わないかもしれない。



今日、書いた小説から。
 碧の下線部って、どういう風に読むのかわかりますか。こういう私も今日の今日まで知りませんでした。 
 実はいたいけって読むらしいですよ。PCで変換するまで、知りませんでした。まさに一生勉強ということでしょうか。
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